米国株

【米国株】世界最大手のリチウム生産企業「アルベマール」今後の将来性を考察

欧州連合(EU)をはじめとする世界120ヶ国以上が、温室効果ガスの排出量をゼロにする目標にむけて動き出しています。

自動車業界では従来のガソリン車、ディーゼル車が走行する際、温室効果ガスが多く排出されます。

そのため、世界中で電気自動車(以下、EV)へ舵を切るメーカーが増えています。

日本経済新聞社が発表した「2021年 世界自動車年間販売台数」によれば、EV車がハイブリッド車の販売台数を大きく上回っており、今後の成長性が期待されています。

この記事のまとめ

・リチウム生産の世界最大手企業
・『リチウム不足』は全世界が抱える課題
・リチウム発掘の参入障壁は極めて高い

本記事では、EV生産に欠かせない”リチウム”生産を手掛ける世界最大手のアルベマールを紹介します。

アルベマールの事業内容が気になる方、米国株への投資を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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世界最大手のリチウム生産企業?

まずはアルベマールの基本情報を見ていきましょう。

会社名アルベマール(ALB)
事業内容特殊化学品製造
所在地ノースカロライナ州
設立日1994年
代表取締役J.ケント マスターズ

アルベマール(ティッカー:ALB)は、アメリカの特殊化学品製造メーカーです。

本社はアメリカのノースカロライナ州シャーロットにあり、リチウム生産、臭素、触媒の3部門が事業を牽引しています。

また、アルベマールは世界最大手のリチウム生産企業として知られています。

リチウムはEV用バッテリーの製造工程で欠かせない部材であることから、世界的なEV普及に伴う業績拡大が期待できるでしょう。

リチウムイオン電池の世界市場は急成長する

Electric Vehicle(電気自動車)

株式会社グローバルインフォメーションが発売する「リチウムイオン電池の世界市場」の調査レポートによれば、2021年から2031年にかけて、リチウムイオン電池の世界市場は11.8%のCAGR(年平均成長率)となる見通しです。

具体的な数字に換算すると、2031年までに市場規模が648億3,000万米ドル(円換算:約9兆3,600億円)にまで急成長することが期待されています。

2020年時点の市場規模は、およそ200億米ドル(円換算:2兆8,800憶円)と言われているため、アルベマールは市場規模拡大の恩恵を受ける可能性が高いでしょう。



自動車の電動化が市場成長を後押し?

近ごろは永久バッテリーを製造する企業が現れるなど、リチウムイオン電池の開発市場は活況です。

自動車業界は、CO2(二酸化炭素)排出を大きく削減しなくてはならないため、EV向けの開発・投資が加速しています。

これらの動きは日本国内だけでなく、欧州やアメリカでも同様のEVシフトが起きています。

つまり、自動車メーカーの新型EVが増えれば増えるほど、リチウムに対する需要は高まると予想されます。

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リチウム採掘の参入障壁は極めて高い

リチウム採掘の大手アルベマール

リチウム採掘の世界市場は、トップ5社が世界シェアの約70%を占めています。

そのトップを独走しているのが、アルベマール(ティッカー:ALB)です。

チリ銅委員会(COCHILCO)が発表した調査レポート「2030年にかけてのリチウムの需要と供給」によれば、自動車業界のリチウム需要は2030年に3倍になると予想されています。

したがって、現時点の生産量では圧倒的なリチウム需要に応えることができません

また、世界EV販売台数は2019年で230万台、2020年に330万台、2021年には650万台と順調に拡大しています。

しかし、EV販売台数は全世界自動車販売台数と比較するとまだ10%以下の割合です。

世界的なEVシフトが進んでいくことは、間違いありません。そのため、『リチウム不足』というワードがニュースになる日も近いかもしれません。

アルベマールの業績について

続いては、アルベマール(ティッカー:ALB)の業績を見ていきましょう。

積極的な設備投資(投資CF)で成長重視?

(出典:マネックス証券 銘柄スカウター米国版より)

アルベマールの過去5年間の業績推移ですが、売上高はおよそ4%のCAGRを実現しています。

しかし、2019年より投資CF(キャッシュフロー)が大きく膨らんでおり、ここ最近は利益があまり出ていない状態です。

これらの要因はリチウム不足を解消する動きとして、アルベマールが積極的な設備投資を行っていることにあります。

これは筆者の個人的な考えですが、リチウム生産の最大手としてアルベマールは今後20年間は、大規模な設備投資をせざるを得ないでしょう。

EVメーカーにとって最大の課題は「バッテリーを入手できるか?」です。

バッテリーがなければEVは動きませんから、アルベマールをはじめとした『リチウム生産企業』が生産量を増やせるかは、注目すべきニュースのひとつと言えそうです。

アルベマールの指標一覧

最後にアルベマールの指標一覧を確認してみましょう。

PER123.5倍
PBR5.1倍
EBITDA64.5倍
自己資本比率51.3%
実績ROE4.30%
実質ROA2.26%
ROIC2.13%
配当性向72.7%

今回、注目したい指標は配当性向の高さ(72.7%)です。

配当性向とは、当期純利益に占める配当金の割合を示す指標です。

つまり、配当性向が高い会社は、株主に多くの利益を還元しているということになります。

ただし、アルベマールの配当性向が高い理由の1つは、積極的な設備投資(投資CFの増加)で直近の利益が芳しくないからです。



アルベマールは割高水準でないと考える理由

アルベマールの価値を図る上で重要なのが『EBITDAの高さ』です。

一般的なEBITDA倍率はおよそ8~10倍と言われており、平均倍率より大きい場合は株式の評価額が割高と言えます。

アルベマールのEBITDA倍率は64.5倍ですから、一般的な水準で言えば割高です。

ただし、将来性を加味すると割高な水準ではないと思います。

先ほども紹介しましたが、自動車業界の年間リチウム需要は2022年時点で約50万トンですが、2030年には146万トンに達すると予想されています。

つまり、たった7年弱でおよそ3倍の価値が見込まれます。

2050年にかけてはさらに強気な見通しが立てられることでしょう。

そうした背景を踏まえると、アルベマールは私たちの未来を変えてくれる、ワクワク感のある企業といえるかもしれません。

まとめ

本記事はEV生産に欠かせない、世界最大手の”リチウム”生産企業アルベマールを紹介しました。

日本経済新聞社が発表した「2021年 世界自動車年間販売台数」によれば、ハイブリッド車よりEVの販売台数が大きく上回っており、リチウム生産は自動車産業のカギを握りそうです。

しかしながら、世界各国の急激なリチウム需要に生産が追い付いていないという問題が浮き彫りとなっており、世界最大手のアルベマールは積極的な設備投資を継続しています。

この記事のまとめ

・リチウム生産の世界最大手企業
・『リチウム不足』は全世界が抱える課題
・リチウム発掘の参入障壁は極めて高い

リチウムは自動車以外の産業ともかかわりが深く、周辺業界でコストインフレが起きる可能性がないとも言い切れません。

そうした理解したうえで投資をするようにしましょう。

EVは長期的なトレンドになるため、日頃からニュースを追うなど、情報収集するように心がけてみてください。

本日は以上です。

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