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2024年の新NISAにおける「累進配当株戦略」

こんにちは、バンビーノ(@bambino_money)です。

この記事では、長期的な安定性を重視する投資家に向けて、新NISAで選びたい累進配当銘柄についてお話ししたいと思います。

累進配当とは、配当金の維持または増加させる株主還元方針を掲げる企業です。投資家は長期的な配当金(インカムゲイン)が期待できるため、新NISA制度での買い付けを検討している人も多いのではないでしょうか。

新NISA制度では「つみたて投資枠」の他に「成長投資枠」として年間240万円まで個別株投資ができます。

2024年以降はより一層”増配”や”配当利回り”がテーマになる可能性があり、これらは早めにおさえておきましょう。ぜひ最後までご覧ください。

累進配当は配当金の維持または増加を目指す株主還元方針

累進配当とは企業が長期的に減配を行わず、配当金の維持または増配する方針を掲げることです。長期的な資産運用を目指す投資家にとって累進配当を掲げる企業は魅力的な投資先といえるでしょう。

新NISA制度では年間240万円まで「成長投資枠」として、個別株投資を非課税で運用することができます。そのため、投資家は値上がり益(キャピタルゲイン)だけでなく、配当金(インカムゲイン)も非課税で運用可能です。

つまり、新NISA制度における投資戦略では「累進配当株投資」こそがメリットを最大化できるのではないでしょうか。

また、累進配当銘柄の選定にあたっては、企業の財務健全性や過去の配当推移を注意深く分析することが大切です。どの企業でもよいわけではありませんので、長期的な利益成長が期待できるかを見極めていきましょう。

世界的な大不況でも配当維持または増配している企業に注目!

過去に私たちは数々の経済危機を乗り越えてきました。そんな世界的な大不況でも配当維持または増配を続けている企業は注目です。

世界的な経済危機では多くの企業が業績を落としていますが、配当維持や増配している企業は業績の安定性が優れているだけでなく、安定した経営方針が見え隠れしています。

そもそも累進配当のメリットとしては、まず配当金の安定性が挙げられます。世界的な景気変動に左右されず、長期的な収入の安定性を確保できるため、投資家は将来の計画を立てやすくなります。

また、累進配当銘柄は株価変動についても安定感があり、リスクを分散させる効果としても期待できるでしょう。

累進配当方針を持つ企業の特徴やメリットを理解し、投資戦略の基盤をしっかりと築いていきましょう。次に累進配当銘柄の選び方について詳しく紹介します。

累進配当銘柄の選び方

次に、累進配当銘柄を選ぶ際のポイントについて解説します。

財務の健全性を評価する

1つ目は「財務の健全性」をきちんと評価することです。企業は事業活動を通じて利益をあげますが、累進配当を掲げる企業にとっては複合的な視点で財務の健全性を確認することが重要です。

累進配当銘柄の投資を考える場合は、売上高や営業利益の成長だけでなく、有利子負債や自己資本の変化なども含めた企業の評価をしましょう。また安定した配当金(累進配当)を求めるなら、「中期経営計画」や「長期的な経営計画」に対する進捗を確認することも有力です。

これまでの財務データを通じて、企業の安定性を正しく評価することでより良い企業へ投資することができるでしょう。

過去の配当実績を確認する

累進配当方針を掲げる企業は、長期間にわたり配当を増やしてきた実績を持つことが多いです。過去数年間の配当実績(履歴)を確認し、配当金の推移をみてみましょう。

とくに2020年度や2021年度のような不況時に連続増配や配当維持している企業は、経営が安定している可能性が高いです。

業界のトレンドを把握する

業界のトレンドを理解することで、将来の業績見通しはより高い精度で評価することができるようになります。成長分野や競合他社の動向などを調査し、企業の強みや弱みを判断しましょう。

また、2023年06月30日から『日経累進高配当株指数』が算出・公表されています。個別株投資はリスクが高いと感じている方は、ETFや投資信託をうまく活用することで市場平均を狙うことができるでしょう。

経営陣の姿勢を確認する

企業が長期的な成長を遂げるためには、経営陣の姿勢も重要なポイントです。とくに、累進配当を掲げる企業は、投資家との信頼関係を大切にし、長期的な経営戦略を持っています。経営陣のメッセージや経営方針を確認し、安心できる企業を選びましょう。

累進配当銘柄を選ぶ際には、上記のポイントを基に総合的に評価しましょう。安定的な収入を追求するためには、企業の将来性や経営姿勢をしっかりと把握することが大切です。続いて、2024年に注目したい累進配当銘柄について紹介します。

2024年に注目したい累進配当銘柄とは?

2024年の株式市場で注目したい累進配当銘柄について紹介します。

ただし、利益を保証する(損失しない)わけではありません。あくまで投資は自己判断でお願いします。

三菱HCキャピタル【8593】

三菱HCキャピタルは、三菱UFJグループの国内リース首位級の大手企業です。丸の内に本社があり、近年はM&Aを通じて海外への事業展開を加速させています。

三菱HCキャピタルは2000年以降、連続増配を継続しています。2024年3月期の配当予想は「1株あたり37円」で達成されれば、25期連続増配を実現します。

リース業は不景気に強いディフェンシブ銘柄となりますので、長期的な安定を求める投資家にはぴったりです。

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス【7532】

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、総合ディスカウントストア『ドン・キホーテ』などを運営する持株会社です。

ドン・キホーテは若年層中心のマーケティング戦略で事業拡大しています。近年はプライベートブランド商品(PB商品)や「ど情熱価格」などを活かして国内だけでなく海外出展も加速させています。

パンパシHDは2002年以降、連続増配を継続しています。2024年6月期の配当予想は「1株あたり21円」で達成されれば、21期連続増配を実現します。

小売業は景気の波に左右されやすい業界であるため、相場全体が下げたときに買い集める方針だと安く仕込めそうですね。

武田薬品工業【4502】

武田薬品工業は、巨額なM&Aで世界トップ10に上り詰めた国内首位の医薬品メーカーです。

近年は巨額買収による財務圧縮が一段落したこともあって、今後は『累進配当方針』に基づいた株主還元を表明しています。

武田薬品工業は1982年以降、一度も減配したことがありません。2024年3月期の配当予想は「1株あたり188円」で達成されれば、15年ぶりの増配を実現します。

ただし、純利益の2倍近い金額を株主還元する年も少なくないため、事業環境や財務に関する感度は高くする必要があるでしょう。

ENEOSホールディングス【5020】

ENEOSホールディングスは、三菱グループに属するENEOSグループの持株会社です。

従来は国内シェア5割の石油元売り首位として圧巻していましたが、脱炭素に向けた流れを受けて、先端素材の開発や再生可能エネルギーの開拓を行っています。

ENEOSは2011年以降、一度も減配したことがないだけでなく、中期経営計画において配当下限を設定しているため、配当が少なくなる可能性は極めて低いと言えるでしょう。

2024年3月期の配当予想は「1株あたり22円」で達成されれば、5期連続での配当維持となります。

大和ハウス工業【1925】

大和ハウス工業は賃貸住宅、商業施設、物流施設の三本柱で都市開発も行う住宅業界の最大手企業です。

23年6月にはアメリカで2件目の商業施設を取得しており、海外展開にも積極的な姿勢をみせています。

大和ハウス工業は2010年以降、連続増配を続けています。26年3月期までは配当性向35%以上、配当下限を130円に設定しているため減配リスクは低いと言えるでしょう。

2024年3月期の配当予想は「1株あたり135円」です。加えて、毎年3月末時点の株主名簿に記録された100株以上の株主には株主優待が行われています。

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筆者が実践している銘柄選び

筆者は20代で数十年単位で株式投資を続けていくため、以下3点の基準を優先して銘柄選定を行っています。

「時価総額3,000億円以上」、「30年後も世界で求められる事業」、「株主優待制度がある」

なぜ、日本の上場企業のなかでも時価総額3,000億円以上という基準を持っているかと疑問に思う人も多いでしょう。

私は数十年単位での投資を前提としているため、なにより「ブランド力」のある企業へ投資がしたいと考えています。そのため、時価総額3,000億円という基準に基づいて、投資対象を絞っています。

厳格に3,000億円以下を投資対象としていないわけではありませんが、小型株なら米国企業などに投資したいという思いがあります。

まとめ

本記事では、長期的な安定性を重視する投資家に向けて、新NISAで選びたい累進配当銘柄について解説しました。

累進配当銘柄は、配当金の維持または増加させる株主還元方針を掲げる企業です。投資家は長期的な配当金(インカムゲイン)が期待できるため、新NISA制度での買い付けを検討している人も多いのではないでしょうか。

配当金を長期にわたり増やし続けるには、財務の健全性や事業の将来性が大切な投資指標となります。

少しでも参考になれば幸いです。ご覧いただきましてありがとうございました。他の記事も書いていますので、よければみていただけますと幸いです。

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バンビーノ
大学生時代に投資を始めた個人投資家。株式投資を中心とした「銘柄」「資産運用」に関する情報を発信します。お仕事のお問合せまたはTwitter DMよりお願い致します。




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