資産運用

相場全体より大きく動くβ値の高い東証プライム企業を知ってる?

7月相場の月間上昇率はNASDAQ総合指数+12.3%と、2020年4月以来の高い上昇を見せました。日経平均株価も+5.3%上昇しており、夏本番前に相場全体に安心感が生まれています。

「株は安く買って高く売る」と頭では理解していても、なかなか実践できる人は多くはありません。どうすればこれができるようになるのでしょうか。

その方法の一つとしてβ(ベータ)値をチェックして、トレンドを把握すること挙げられます。ベータ値は相場全体に対する、個別企業の株価の感応度を意味します。つまり、日経平均株価のような株価指数が1%動いたとき、個別銘柄がどの程度動くかを示したものです。

β値を活用すれば、リスク許容度を数値化した銘柄選びができるようになります。またβ値が高い企業は相場全体より大きく動く特徴があるので、相場全体の先行指標として活用することも可能です。

今回は東証プライム企業の中からベータ値が高い企業を紹介しますので、今後の相場全体の市況を見るうえで参考として頂ければ幸いです。

β値が意味するものとは?

β値は相場全体に対する株価の感応度を意味します。例えば、日経平均株価が1%動いたとき、個別銘柄が何%動くのかを数年単位で数値化したものです。

いくつかの代表銘柄のβ値は以下の通りです。(Reuters参照)

・任天堂(7974):0.80
・トヨタ自動車(7209):0.82
・ファーストリテイリング(9983):0.82
・日本電産(6594):1.34
・レーザーテック(6920):1.67

β値は個別企業の値動きを数値化した参考指標です。β値が1に近い数値であれば、その企業は株価指数(日経平均株価やTOPIX)と同程度のリスクとなります。また、β値が2に近い企業は株価指数の2倍の値動きが想定されるので、相対的にはリスクが高いと判断されます。一方、β値が0.5に近い企業は株価指数の半分の値動きが想定されるので、リスクは低いと言えるでしょう。

つまり、β値が高い企業はリスクが大きく、低いほどにリスクが小さくなります。

景気敏感株はβ値が高い?

β値はこれまでの実績に基づいたデータであるため、将来的な値動きを予想するわけではありません。しかし、β値は業界によって大きく異なります。例えば、景気敏感株はβ値が高く株価指数(日経平均株価)に比べて、値動きが大きくなる傾向にあります。

景気敏感株はシクリカル銘柄とも呼ばれ、経済危機など景気の動向によって業績が大きく変動する銘柄を指します。景気敏感株は半導体、化学、不動産、海運、機械、商社、銀行など多くのセクターが該当します。

景気敏感セクターの特徴として、好況時はモノが売れるので多くの素材や設備、工場が必要になります。しかし、不況になると仕入を調整して需要が低迷するため、景気の動向で受注が大きく左右されます。

つまり、景気敏感株はハイリスク・ハイリターンと言えます。このことから、景気敏感株は影響を受けやすく、β値が高くなりやすいことがわかるでしょう。



内需株はβ値が低い?

景気敏感株の対義語として、景気動向の影響を受けにくい内需株も存在します。内需株は「ディフェンシブ銘柄」とも呼ばれ、景気の良し悪しに関わらず必要とされるセクターが多い特徴を持ちます。

内需株は水産、電力、ガス、鉄道、食料品など生活に密接な業界が該当し、景気が悪化しても影響は限定的だと言われています。

バンドッグ
バンドッグ
2020年に発生したコロナショックでも影響は一時的だったな。

そのため、内需株のβ値は低くなる傾向があります。景気敏感株と内需株のどちらに該当するかで「β値は大きく変わる」ことを頭に入れておきましょう。

サル痘関連の日本企業(関連株)
【緊急事態宣言】ウイルス感染症「サル痘」と関連企業の紹介世界保健機関(WHO)は7月23日、動物由来のウイルス感染症「サル痘」について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣...

β値が高い東証プライム上場企業とは?

続いて、β値が高い「景気敏感株」から東証プライムに上場する企業を絞り、β値が高い東証プライム企業を紹介します。(日本経済新聞社参照 推計期間3年)

業種①:精密機器

証券コード会社名β(ベータ)値
6146ディスコ0.99
7733オリンパス0.94
7741HOYA0.68

精密機器セクターにおいて、β値が高い有名企業はディスコ(6146)でした。β値1を超える企業には、東京精密(7729)、コニカミノルタ(4902)などが挙がっており、企業規模の大きさとβ値の安定感は相関性がないことが読み取れます。

業種②:不動産

証券コード会社名β(ベータ)値
4666パーク241.71
3231野村不動産HD1.31
8830住友不動産1.28

不動産セクターはβ値がいずれも1を超える水準となっており、より景気動向に敏感な業界であることが分かります。なかでも、時間貸し駐車場「タイムズ」を全国展開するパーク24は、β値が1.71と業界全体で見ても高い水準です。

業種③:商社

証券コード会社名β(ベータ)値
8057内田洋行1.52
8015豊田通商1.39
8002丸紅1.18

日本の五大商社と呼ばれる企業は軒並みβ値1以上と予想していましたが、調べてみたらそうでもありませんでした。五大商社のなかで最もβ値が高かったのは丸紅(8002)です。その次は、三井物産(8031)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)、伊藤忠商事(8001)という順番でβ値が並びます。

日本経済新聞社が公表している「β値高位ランキング」は下記のボタンからもご確認いただけます。(スタンダード、グロースに上場している企業も掲載されています)

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まとめ

今回はトレンドを追う手法として、活用できるβ(ベータ)値に注目して東証プライム企業のβ値をみてきましたが、皆さんは普段からこのような指標も確認していますでしょうか。

β値が高い企業は相対的に値動きが大きくなるので利幅が取りやすいと言われます。その一方、損失を抱えてしまうリスクも持ち合わせていることは理解が必要です。

いわゆる「損切り」が上手い方であれば、β値が高い企業に投資しても良いですが、タイミングを誤ると大きく損をしてしまいます。

そのため、投資初心者の方はβ値が比較的低い企業へ投資することがオススメです。最後までご覧いただきましてありがとうございます。

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バンビーノ
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