未上場企業

製造現場の受発注プラットフォーム「CADDi」とは?将来性についても考える

本記事はTVでも取り上げられたキャディ株式会社に関する記事となります。現時点で未上場企業になりますので、個人投資家が投資を行うことはできません。その点はご了承いただいた上でお読みいただきますようお願いします。

皆さんは、日本の根幹産業と聞かれた際、何を思い浮かべますか?自動車産業や小売業など色々な声が聞こえますが、日本の根幹産業は「製造業」です。

製造業は約180兆円規模の国内生産額を誇りますが、その内の120兆円が部品調達にかかるコストとされています。そんなに大きな割合を占めていながらも、製造業の調達分野では、100年以上大きなイノベーションが起きていませんでした。今回はそんな製造業(ものづくり産業)に変革を起こしている「CADDi」に注目します。

なお、本記事はキャディの技術力を知りたい人だけでなく、個人投資家目線で企業のことをもっと知りたい向けに記事を書きました。ぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。

キャディ株式会社について

キャディ株式会社は東京都墨田区の閑静な住宅街に本社を構える企業です。創業者である加藤 勇志郎 氏は元マッキンゼー出身者で大手メーカーをクライアントとして、資材を町工場に発注する現場で2年以上働いていた経歴を持っています。

加藤氏がキャディを創業した背景には、前職時代に現場で目にしたという、非効率な部品の調達方法がきっかけとなっています。

以下、インタビュー記事より抜粋

町工場が夜遅くまでマニュアル作業で見積もり計算し提出するも、複数社の競合に敗れれば徒労に終わる。一社依存のキャッシュフローから抜け出せず、コストカットを言い渡された瞬間、赤字に転落してしまう。確かな技術を持っているはずの町工場が、業界の「構造的暴力」によって淘汰されていたのだ。

引用元:FASTGROW インタビュー記事より

この現状を見た加藤氏は製造業を変革するために、キャディを創業しました。

キャディ株式会社-ミッション
ミッションは「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」

受発注プラットフォーム「CADDi」について

キャディ株式会社は独自開発の原価計算アルゴリズムを用い、品質・納期・価格が最も適合する会社とのマッチングを可能にする受発注プラットフォーム「CADDi」を提供しています。簡潔に例えるなら、「CADDi」はメーカーと町工場をマッチングさせるサービスです。

「CADDi」を利用するメリットとして、現場ファーストであることが挙げられます。例えば、現場の昼間は製造活動やお客様対応に追われているため、徹夜して価格や納期を算出して見積することも少なくありませんでした。

しかし、CADDiを利用することで、その見積と納期調整を7秒で完結することができます。これには現場からも「こういったサービスを待っていた」という声をいただけているそうです。

キャディ-サービス概要

CADDiの凄いところ

  • CADDi を使えば、徹夜して算出していた価格と納期の見積は「7秒」で完了
  • CADDiは黒字保証で強みに特化した仕事を受注できるようになる
  • 創業時は町工場に3カ月間タダ働きで「現場感覚」を身に付ける
CADDi-イメージ画像

製造工程・サプライチェーン管理システム

CADDi導入のメリット

  • 利用する8割以上の発注者が5~10%のコスト減を実現
  • 最適な加工工場へ発注するため、やりとりする手間を大幅削減
  • 町工場の受注率UP

最近は、新型コロナウイルスの影響や半導体の需要増加に伴って、部品供給が逼迫する業界もある中、「CADDi」の需給をリバランスする仕組みを生かした最適供給により、調達課題の解消に大きく貢献しています。その結果、直近の受注高は昨対比約6倍までに成長しました。

CADDi のアルゴリズムについて

前章でも述べている通り、「CADDi」は独自開発のアルゴリズムを採用しています。しかし、現場では常に新しい部品が求められるうえに、原材料の相場も一定ではありません。つまり、キャディは常に変化する製造現場に対して、生命線であるアルゴリズムを上手く適応させることが非常に重要となります。

「CADDi」の生命線であるアルゴリズムを適用させるために、どのような努力をしているのでしょうか。

製造業はIT化がこれまで進んでこなかったいわゆる、”レガシー産業”と呼ばれ、オフラインでのコミュニケーションの重要性は依然として高いと言われます。そのため、キャディでは現場とのすれ違いを減らすために、オフラインコミュニケーションを徹底しています。こうした「現場の肌感覚」は企業カルチャーとして定着していると言えるでしょう。

キャディの生命線はこうした「現場の声」から成り立っています。CEO の加藤氏は「われわれが目指しているのは、グローバルで1兆円規模になること」と語っており、今後はグローバル展開に向けた人材採用も積極的に進める計画です。

キャディの将来性について

「キャディ」は創業して1年半で約3000社の取引先を獲得しています。

直近の動きとして、キャディは総額80億円の資金調達を実施していることが報道によって明らかにされています。もう少し具体的な話をすると、キャディが資金調達ラウンドのシリーズBに到達したことを意味しています。

シリーズBとは

事業が軌道に乗り始めた段階をシリーズB(グロース)といいます。収益が伸びて経営が安定してくるため、会社をより大きくするために株式上場を行う企業もあります。

創業者や投資ファンドが投資資金の回収を行うエグジット(イグジット、EXIT)間近の段階となるため、黒字化することが求められます。さらに、設備投資や広告宣伝費、優秀な人材の確保など、必要とされる資金が大きくなるため、資金調達の規模は数億円にのぼります。

つまり、事業が軌道に乗って収益安定し、急成長期に入っていると言うことです。資金調達がシリーズBまで進むと経営者の判断によっては、株式上場を目指す企業も少なくないので IPO(新規上場)にも一段と期待が高まりますね。

資金調達ラウンドのシリーズBを経て、株式上場する企業も多い

  • KAIZEN Platform
  • プレイド などなど

これからは受発注にとどまらず、設計から製造・物流・販売までのバリューチェーン全体のDXを加速し、製造業のデジタル化におけるデファクト・スタンダードを構築することで、2030年までに1兆円規模のグローバルプラットフォームになることを目指していくようです。

私もキャディ株式会社の今後に期待したいと思います。最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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